スマホで撮れるピンホールカメラ「暗箱」開発秘話03:少年の心を持った大人たちに
こんにちは、堀です。
いきなりですが、ピンホールカメラ試作1号機で撮った最初の写真がこれ
そう、ピンホールカメラって画像が逆さに写るんです。
(そこらへんの説明は、また今度ね)
実は、僕がピンホールカメラを作るにあたって決めてた事が2つあって
一つは全てダンボールを含む紙で作る事
そしてもう一つは「スマホ」で撮影が出来る事
色々探してみたのですが「ピンホールカメラ」のキットは、何種類か
amazonなんかでも販売しているのですが
画像の取り込みにスマホを使ってるものはありませんでした。
ネガフィルムや印画紙など写真の知識がそこそこないと扱えないカメラだと
ハードルが高いし、穴から覗くだけだったら面白さを人に伝えられないし
スマホだった写真撮影アプリも沢山あるので何とかなるでしょ?:笑
実際iPhoneで画像を取り込んで逆さだった写真を直したのがこれ
ちょちょいと編集してモノクロにしたのが
ほら、スマホだったら簡単にそれっぽくなるでしょ。
さて、肝心のカメラボディの設計ですが
ダンボールアーティストの小寺さんに「ハッセルブラッドっぽく作って」とだけ
ちょっと乱暴にお願いしてから数日で作ってくれたのがこれ
すごいでしょ。
ほぼ、最終完成の形でしょ・・・。
でもね、20年以上ハッセルブラッドで撮影をしてきた僕は
な〜〜んかしっくりこなくて・・・
そこからですよ、
本物のハッセルをバラして、サイズ感を見直したり
ピンホールカメラでは使わないのに
ハッセルの各パーツの作動方法や機能を説明したりと
周りからみたら「ど〜でもいいような事」にずいぶん時間をかけて
ピンホールカメラの外観も完成に近づいていきます。
もちろん外観だけでなく、スマホで撮れるピンホールの心臓部
内部スクリーンの研究もこの頃に平行して進めてました。
ご購入いただいて組み立てた方は、実際に目にされたと思いますが
あの白い紙にいたるまでも色んな苦労があったんですよ。
(機密情報なので(笑)、素材は内緒です)
ピンホールカメラの設計もここらまで来ると
実際にこれを使ってピンホールの不思議を味わいながら
撮影を楽しんでくれる方を想像して作業を進める事になります。
当初、
「フォトハウスのお客様のお子さん達が夏休みの自由研究で使ってくれたらいいな」
という子どもの工作イメージで作ってたのですが
そのリアルな形と組み立てのマニアックな感じをみた
西宮流(前回のブログでも登場)の3人から
「これ、子どもだけではなく大人にも喜んでもらえそう!」と。
なるほど、制作者がこの2人「少年の心をもった大人」なので:笑
そこから、完成までの方向性は明確。
このピンホールカメラは、
「不思議が大好きな子どもと、そんな少年の心を持った大人」の為にだけ作ります。
次回のお話は「開発秘話04:口は出すけど、手も出す仲間」です。